JR東海は、人里離れた秘境駅を巡る観光列車として好評の急行「飯田線秘境駅号」を2022年秋シーズンも運転します。
ランキング上位秘境駅に次々停車
愛知県・静岡県・長野県の3県を結ぶ飯田線は山あいを通る区間が多く、駅周辺に人家や人の気配が感じられないいわゆる「秘境駅」の宝庫として知られています。特急列車では通過する秘境駅に次々と停車し、非日常感あふれる鉄道の旅を楽しめるのが、毎年春と秋を中心にに運行される「飯田線秘境駅号」です。
秋の運転日は2022年10月15日(土)・22日(土)・23日(日)および11月5日(土)の計4日間です。豊橋駅〜飯田駅間を1日1往復し、途中停まる多くの駅でゆったりとした停車時間が設けられます。鉄道愛好家・牛山隆信氏による「秘境駅ランキング」で上位10位以内に入る小和田駅、田本駅、金野駅および中井侍駅にも降り立つことができ、現地でしか味わえない独特のノスタルジーに浸ることができます。
使用車両は373系3両編成で、乗車券のほかに急行券および指定席券が必要です。また、ジェイアール東海ツアーズ(本社:東京都中央区)などの旅行会社では、秘境駅号を組み込んだツアー商品を取り扱っています。なお、急行列車のため、「鉄道開業150年記念 秋の乗り放題パス」など一部のおトクなきっぷでは乗車できません(時刻表、停車駅の秘境駅ランキングなど詳細は下の図表を参照)。
車内でノベルティ配布
「飯田線秘境駅号」ならではのお楽しみとして、道中にある「S字鉄橋」などの景勝地で徐行運転が行われ、車内放送による案内も行われます。駅員や乗務員によるお見送りなどのおもてなし企画もあります。また、秘境駅号の走行写真や、飯田線沿線の写真などを紹介する展示コーナーが車内に設けられます。
さらに、今回は乗車記念のノベルティとして、ヘッドマークや秘境駅の駅名標がモチーフとなった「マスキングテープ」の配布も行われます。お一人につき1つ限定で、配布区間は下り列車が東栄駅〜大嵐駅間、上り列車が小和田駅〜浦河駅間となる予定です。
「飯田線秘境駅号」は2010年に豊橋駅〜天竜峡駅間で初めて運行され、多くの方からの好評を得て継続的に運行されるようになりました。その後、基本の運転区間は豊橋駅〜飯田駅間に延長され、オリジナルグッズの企画・販売やノベルティの配布、おもてなしの充実が図られてきました。2019年には海外在住の外国人が審査する「クールジャパンアワード」を受賞し、世界が共感する日本の魅力的コンテンツとして認定されています。